受講概要
このセミナーで解決できる課題
- 鍛造・圧延・押出しなど工法ごとの特徴が整理できず、製品に適した加工法を選定しにくい
- 材料特性や加工温度・潤滑などの条件が成形性や寸法精度に与える影響を把握できていない
- シェブロン・クラックや焼き付きなど加工欠陥の発生要因が分からず、対策の検討が進まない
こんな方におすすめ
- 自動車部品メーカーで鍛造・プレス工程を担当する生産技術者
- 塑性加工部品の設計を担当し加工法の知識を補いたい設計者
- 加工性を考慮した素材開発に携わる材料メーカーの技術者
よくある質問
- 塑性加工の予備知識がなくても受講できますか?
- 予備知識は特に必要ないとされています。塑性や塑性変形とは何かという基本原理から始まり、加工法の分類、切削加工との比較などを順に解説する構成のため、塑性加工に初めて体系的に取り組む技術者でも内容を追いやすい講座です。
- 受講形式は会場とWEBのどちらを選べますか?
- 会場受講とWEB受講のいずれかを選択できます。WEB受講の場合はライブ配信に加えてアーカイブ配信があり、7日間は何度でも視聴可能とされています。当日の聴講後に、気になった加工法や欠陥の解説を見直す用途にも使えます。
- どのような加工法や最新技術が扱われますか?
- 鍛造、圧延、曲げ、せん断、押出し、引抜き、深絞り、張出し、スピニングに加え、高エネルギー速度加工、粉体成形、プラスチックの塑性加工も取り上げます。最新技術として精密鍛造の変遷やサーボプレス、ホットスタンピングと自動車部品への応用も紹介されます。
プログラム
1. 塑性と塑性加工
1.1 塑性とは
1.2 塑性加工とは
2. 塑性加工の分類
2.1 塑性加工の種類
2.1.1 加工法による種類
2.1.2 加工温度による種類
2.1.3 塑性加工の特徴
2.1.4 塑性加工と切削加工の比較
2.2 鍛造
2.2.1 鍛造の歴史
2.2.2 鍛造の特徴
2.2.3 主な鍛造加工
(1) 自由鍛造
(2) 型鍛造
(3) 押出し鍛造
2.2.4 冷間鍛造プロセス
2.2.5 冷間鍛造の潤滑処理
2.2.6 鍛造用材料
(1) 冷間鍛造用鋼材
(2) 難加工材の鍛造
(a) 高強度素材の冷間鍛造
(b) ステンレス鋼の冷間鍛造
(c) 焼付きやすい材料の鍛造
(d) マグネシウム合金の温間鍛造
(3) 熱間鍛造用鋼材
2.2.7 工具用材料
2.3 精密鍛造
2.3.1 精密鍛造の始まり
2.3.2 精密鍛造の経済性
2.3.3 日本における冷間鍛造の始まり
2.3.4 冷間鍛造の進歩(1960~1980年)
2.3.5 冷間鍛造関連技術の進歩(1980年頃まで):自動車への応用
(1) 冷間鍛造用鋼
(2) 工具
(3) 加工機械
(4) 潤滑
(5) 工程
(6) 設計支援
2.3.6 開発された精密鍛造技術(1980~2000年):自動車等への応用
(1) 等速ジョイント
(2) 温間鍛造
(3) 閉塞鍛造
(4) 背圧鍛造
(5) 工具コーティング
(6) 工程シミュレーション
2.3.7 開発された精密鍛造関連技術(2000年以降):自動車等への応用
(1) 機械サーボプレス
(2) 油圧多軸サーボプレス
(3) 歯車鍛造
(4) 板鍛造
(5) 一液潤滑
2.3.8 冷間鍛造の今後の技術:自動車等への応用
(1) 長軸の中空鍛造
(2) 振動鍛造
(3) 温間鍛造領域での加工熱処理
2.4 圧延
2.4.1 圧延の基礎(材料の変形と加工力)
2.4.2 圧延機の種類
2.4.3 板の圧延
(1) 厚板および中板の製造
(2) 熱間圧延による薄板の製造
(3) 高精度薄板を製造するための冷間圧延
2.4.4 形鋼の圧延
(1) 孔型圧延
(2) ユニバーサル圧延
2.4.5 棒・線の圧延
(1) 線材の製造
(2) 棒鋼の製造
2.4.6 鋼管の製造
(1) 鋼管の種類
(a) 電縫鋼管
(b) 鍛接鋼管
(c) 溶接鋼管
(d) 継目なし鋼管
(2) 継目なし鋼管の製造
2.4.7 数値シミュレーション技術
2.4.8 TMCPによる組織制御技術
2.5 曲げ加工
2.5.1 型曲げ
2.5.2 ロール曲げ加工
2.5.3 管の曲げ加工
(1) 玉通し加工
(2) 高周波誘導局部加熱曲げ加工技術
2.5.4 Al-Mg-Si合金板材の曲げ加工性に及ぼす粒界組織の影響
2.6 せん断加工
2.6.1 せん断加工の原理と特徴
2.6.2 精密せん断加工
(1) ファインブランキング(精密打抜き法)
(2) 仕上げ抜き法
(3) シェービング
2.6.3 せん断実加工における進歩
(1) リードフレームのせん断加工
(2) アモルファス合金のせん断加工
2.7 押出し加工
2.7.1 加工温度による分類
(1) 熱間押出し
(2) 冷間押出し
(3) 温間押出し
2.7.2 加工の方式
(1) 直接押出し
(2) 間接押出し
(3) 液圧押出し
(4) コンフォーム押出し
(5) 管材の成形
(6) 押出し加工の起動力
2.7.3 押出しにおける材料流れ
2.7.4 押出し温度と潤滑剤
2.7.5 押出し加工の欠陥
(1) テアリング
(2) デッドメタル
(3) シェブロン・クラック
(4) ストリーク
(5) ダイスマーク
(6) オレンジピール
(7) 気泡
2.8 引抜き加工
2.8.1 引抜き加工の概要
2.8.2 線材引抜き用の伸線機
2.8.3 引抜き加工で製造される線材の種類
2.8.4 引抜きの代表的な欠陥
(1) 焼き付き
(2) 曲げ揺れ
(3) ロール矯正痕
(4) びびり
2.8.5 引抜きの長所
(1) 高い寸法精度
(2) 低いロス
(3) 高いコストメリット
(4) 機械的性質の向上
(5) 表面粗さの改善
(6) 高精度
2.9 深絞り加工
2.9.1 深絞り加工の基礎
2.9.2 成形性の改善
(1) 材質の改善
(2) 加工法の改良
(a) 等方性と異方性
(b) 面内異方性と耳の発生
2.9.3 深い製品をつくるための工夫
(1) 再絞り加工
(2) 温間成形法
(3) ハイドロフォーム法
(4) マーフォーム法
2.10 張出し加工
2.11 スピニング加工
2.12 高エネルギー速度加工
2.12.1 爆発成形
2.12.2 液中放電成形
2.12.3 電磁成形
2.13 ホットスタンピング
2.14 粉体成形
2.14.1 粉体成形の概要
2.14.2 セラミックスの加圧成形
(1) セラミックス成形の概要
(2) セラミックス成形の種類
(a) 乾式成形
(b) 塑性成形
(c) 湿式成形
(3) 成形中の欠陥
2.14.3 ゲルキャスティング成形
2.15 プラスチックの加工
2.15.1 プラスチック加工の概要
(1) プラスチック加工の特徴
(2) プラスチックの種類
(a) 熱可塑性プラスチック
(b) 熱硬化性プラスチック
2.15.2 プラスチックの成形加工
(1) 経時的ひずみ回復現象と加工法
(a) 局部接触加熱V曲げ法
(b) 熱誘起変形曲げ
(c) 局部加熱深絞り
(d) せん断加工
(e) 押出し加工
(f) 引抜き加工
(g) 圧延加工
(h) 鍛造
(i) 転造
(j) エンボス加工
(2) プラスチック塑性加工の現状
(3) 塑性加工の温度の影響
(4) プラスチックの常温での塑性変形現象
(a) 引張および圧縮試験における応力―ひずみ曲線
(b) 複合応力状態下の降伏条件
(c) ひずみ回復
(5) 円筒深絞り加工の検討
(a) 加工限度
(b) 寸法精度・寸法安定性
(c) 製品の外観
質疑・応答
受講形式
会場・WEB 選択可
オンラインでご参加の方は、事前にこちらでZoomの接続環境をご確認ください。
スムーズな受講のため、カメラ・マイク・スピーカーの動作をご確認ください。
受講対象
自動車を始め各種分野の製造メーカーの技術者、材料メーカーの技術者
予備知識
特に必要ありません。
習得知識
1)塑性・塑性変形と塑性加工の基本原理
2)鍛造・圧延・曲げ・せん断・押出し・引抜き・板成形など主要加工法の特徴と使い分け
3)材料特性・加工条件と成形性、加工精度との関係
4)各種塑性加工で発生する代表的な欠陥・不具合とその発生要因
5)精密鍛造、ホットスタンピング等の最新加工技術と自動車・各種製品への応用
講師の言葉
塑性加工とは、塑性を利用して材料を永久変形させ、目的に応じた寸法や形を得る加工のことである。塑性加工方法には、鍛造、圧延、曲げ加工、せん断加工、押出し加工、引抜き加工、板成形、粉末成形などがある。
鍛造は、工具、金型などを用いて、材料の一部または全体を圧縮または打撃することにより成形と鍛錬を行う加工法である。また、鍛造は自動車製造に多用されており、鍛造加工なくして自動車は製造できないと言われている。圧延は、回転するロールの間に材料を通して、厚みや断面積を減少・変形させる加工である。曲げ加工は、板、棒、管などの素材に曲げ変形を与え、目的形状を得る加工法である。せん断加工は、材料のある断面に局所的に大きなせん断変形を与え、目的の形状に切断分離する加工法である。押出し加工は、コンテナに入れた材料をダイスから押し出し、目的の断面形状に成形する加工法である。引抜き加工は、ダイスを通して材料を引き抜き、細長い鋼線や電線用素材を製造する加工法である。板成形は、板状の素材から、工具(金型、ポンチなど)を用いて製品を成形する加工法である。粉末成形は、粉末素材を型内で焼結して成形する加工法である。
塑性加工は、切削加工、付加加工などの機械加工と比べて、以下の優れた特徴を有する。
①材料歩留りが良好である。
②型を用いて形状を転写するため、生産性が高いく、大量生産向けである。
③素材が塑性変形することにより、当初存在していた材料内部欠陥の消滅や、加工硬化による強度増加などの材料改善が見込める。
優れた特性を生かして、今後、自動車部品をはじめ各種分野で塑性加工が多用されていくと考えられる
本セミナーでは、塑性加工技術について、各種加工法の基礎的な知識やものづくりに応用されている塑性加工技術を現場の技術者が理解できるように分かりやすく解説する。更に最新の加工法まで幅広く紹介する。本セミナーは、現場の技術者や設計技師に大いに役立つと考える