受講概要
このセミナーで解決できる課題
- 高強度化を進めた鋼材で水素脆化感受性が高まり、使用中の突然の破壊リスクを見積もれない
- 昇温脱離法などで水素を分析しても、得られたデータを脆化リスクの判断にどう結びつけるか分からない
- 低速度引張試験や定荷重試験の結果と、実部品で起きた遅れ破壊との関係を説明しきれていない
こんな方におすすめ
- 自動車・自動車部品分野で高強度鋼の材料選定や設計を担当する技術者
- 水素ステーションや燃料電池関連機器の材料評価・品質保証に携わる方
- 破損解析で遅れ破壊・水素脆化の原因究明に取り組む実務者
よくある質問
- 水素脆化を初めて学ぶ場合でも受講できますか?
- 予備知識は特に求められていません。金属中の水素の固溶・吸着・拡散・トラップといった基礎事項から順に解説される構成で、初めて水素脆化を学ぶ方から、実務で遅れ破壊の課題に取り組む技術者までを対象としています。
- どのような受講形式で、見逃した場合の視聴方法はありますか?
- Zoomを利用したWEB受講のみのセミナーです。ライブ配信に加え、7日間何度でも視聴できるアーカイブ配信が用意されています。開催日は12/10、時間は10:00〜16:00と案内されています。
- 水素分析や脆化評価ではどの手法が扱われますか?
- 水素添加として電解水素チャージ、浸漬法、水素ガス環境暴露法を、分析として昇温脱離法と水素可視化方法を取り上げます。脆化評価では低速度引張試験、定荷重試験、き裂の発生・進展について解説します。
プログラム
1. 金属と水素の物理化学的性質の基礎事項
1.1 金属(bcc,fcc,hcp)中の水素の固溶
1.2 金属表面での水素の吸着、侵入過程
1.3 金属中の水素拡散(Fickの第一法則、Fickの第二法則、)
1.4 金属中の水素トラップサイト
2. 水素添加方法
2.1 電解水素チャージ
2.2 浸漬法
2.3 水素ガス環境暴露法
3. 水素分析方法の特徴
3.1 昇温脱離法
3.2 水素可視化方法
4. 水素脆化評価方法
4.1 低速度引張試験
4.2 定荷重試験
4.3 き裂の発生・き裂の進展
5. 水素脆性破壊の特徴
5.1 試験温度の影響
5.2 ひずみ速度の影響
5.3 水素存在状態の影響
5.4 硬さ・引張強さの影響
5.5 析出物の影響
5.6 応力緩和の影響
5.7 水素脆化破壊の破壊形態
6. 水素脆化機構
6.1 内圧説
6.2 格子脆化説
6.3 局部変形助長説
6.4 空孔凝集説
7. 金属中の水素存在状態と脆化メカニズム解明へ向けた最近の研究
7-1 転位と水素の相互作用
7-2 水素存在状態と水素脆化の関係
8. 水素脆化メカニズムに立脚した水素脆化抑制指針
9. 質疑応答
受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。
オンラインでご参加の方は、事前にこちらでZoomの接続環境をご確認ください。
スムーズな受講のため、カメラ・マイク・スピーカーの動作をご確認ください。
受講対象
自動車・自動車部品、鉄鋼・金属材料、機械、建築・インフラ、水素関連機器・設備などの技術者
・高強度鋼・金属材料の研究開発、材料選定、設計、評価・分析、品質保証、破損解析に携わる方
・水素脆化の基礎から、水素添加・分析・脆化評価・破壊メカニズムまで体系的に理解したい方
・水素脆化試験や水素分析を行っているが、試験結果・分析結果の解釈や実際の破壊との関係に課題を感じている方
・水素脆化のメカニズムを理解し、材料設計・材料選定や脆化抑制につなげたい方
※初めて水素脆化を学ぶ方から、実務で水素脆化・遅れ破壊の課題に取り組んでいる技術者まで受講いただけます。
予備知識
特に必要ありません。
習得知識
1)金属と水素の物理化学的性質の基礎
2)水素分析手法の種類と用い方
3)遅れ破壊・水素脆化のメカニズム
4)水素脆化を抑制するための考え方、方法 など
講師の言葉
水素脆化とは水素と応力により材料が脆くなる現象であり、近年、水素脆化に対する知見が強く求められています。例えば、環境問題を背景に、輸送機器の軽量化のため材料の高強度化が求められていますが、材料を高強度化するほど水素脆化感受性が高まり、突然の破壊が危惧されます。
また、水素をエネルギーとする燃料電池システムは次世代エネルギーの主役として期待されていますが、燃料電池車のタンクや水素ステーションでは極めて過酷な水素環境で材料が使用される傾向にあり、安全性と信頼性の確立が急務といえます。これらの問題を克服するため、水素脆化の基礎を修得することを目的とします。
受講者の声
式のみで説明をするのではなく、模式図を用いて説明していただいたので理解をする事が出来た。後半の研究紹介は一度の説明では理解が浅いので、よく復習したいと思います。
水素設備設計の立場で、知見が不足していた水素脆化について、詳細に知ることができた。
水素脆化に関する基礎を知ることができて良かったです。今回はアカデミックな内容が中心かと思います。実社会での水素脆化の例や対策をもう少し聞けると尚、良かったです。
全体を通し、水素脆化の基礎から応用までわかりやすい講義でした。ありがとうございました。
水素脆化の全体的なこと、現状が分かり、大変有効でした。今回の資料を基に、更に勉強して理解を深めたいと思います。