受講概要
このセミナーで解決できる課題
- 測定値のばらつきと標本サイズの関係を理解しないまま、平均値や標準偏差の信頼性を過大評価してしまう
- 推定と検定の使い分けや手法の選択を誤り、実験データから適切な結論を導けないことがある
- 有意差の有無だけで判断し、標本サイズの影響や差の実質的な大きさを見落として解釈を誤る
こんな方におすすめ
- 製造業で物理量の理工学実験や検査・測定を担当する技術者
- これから推定などの統計解析を業務で始めようとしている実務者
- 統計解析は実施しているが原理の理解に不安がある開発・品質部門の方
よくある質問
- 受講形式と視聴できる期間はどのようになっていますか?
- WEB受講のみのオンデマンド形式で、2026年1月に収録した講義を配信します。視聴期間は10日間で、その間は繰り返し何度でも視聴できるため、演習部分や理解が難しかった箇所を見直しながら学習を進められます。
- 受講にはどの程度の数学の知識が必要ですか?
- 前提となるのは高校卒業程度の基本的な数学の知識です。微分・積分や複雑な関数の知識は求められていません。真値・誤差や平均・分散といった基礎から順に解説する構成のため、統計解析をこれから始める方も取り組みやすい内容です。
- 講義ではどの統計手法まで扱い、ほかの手法はどう学べますか?
- 講義は母平均の推定と母平均の差の推定に絞り、信頼区間の意味や有意差の解釈を解説します。母分散の推定、母平均の検定、標本サイズの決め方、実験の3原則などは、独習用の解説資料とExcelサンプルファイル(Excel 2010以降で動作)で学ぶ形です。
プログラム
1. 真値,測定値,誤差 1.1 誤差は永久にわからないから,誤差を求めることはあきらめる 1.2 真値も永久にわからないが,真値の推定値ならわかる 2. 平均,分散,標準偏差 2.1 平均: 多数のデータが示す全体的な特徴をひとことで表したもの 2.2 偏差: 平均という基準からのずれを表したもの 2.3 分散: ばらつきを偏差の2乗に着目してひとことで表したもの 2.4 標準偏差: 分散の平方根をとって,元の次元に戻したもの 3. 母集団と標本 3.1 標本の特性から母集団の特性を推定する。 3.2 母集団の特性は知りたいもの。標本の特性は実際にわかるもの 3.3 全数検査であっても,測定値は標本として扱う 4. 分布とはなにか? 4.1 いろいろな分布 4.2 物理量の測定値は正規分布で近似できることが多い 4.3 相対度数,確率,確率密度,累積確率の違い 4.4 累積確率のグラフの読みかた 4.5 ばらつきとかたよりの違い 5. 標本サイズと信頼性 5.1 生データの分布と標本平均という量の分布の違い 5.2 平均をとれば,どんな分布も正規分布に近づく 5.3 測定を繰り返しても生データのばらつきは減らない 5.4 分散の式で,n−1で割ると母分散をかたよりなく推定できる 5.5 分散の式に登場するn−1の意味 5.6 いつもn−1で割るとは限らない 6. 統計的推定の原理 6.1 推定は数値で答える。検定はYes,Noで答える 6.2 検定より推定のほうが望ましい 6.3 どの解析手法を選択すればよいか? 6.4 母平均の推定(母分散既知/未知の場合): 平均の値はどのくらいか? 6.5 両側信頼区間と片側信頼区間 6.6 信頼区間の意味 6.7 信頼率が高いと,知りたいことが曖昧になる 6.8 母平均既知の場合と未知の場合で何が変わるか? 6.9 母平均の差の推定(母分散既知/未知の場合): 試料間の差はどのくらいか? 6.10 無意味な有意差 6.11 標本サイズを増やせばどんな僅差も有意差になる 以下,解説資料のみ 6.12 母分散の推定: ばらつきはどのくらいか? 6.13 母分散の比の推定: 工程変更によるばらつきの変化はどのくらいか? 6.14 正規分布に従わない場合に母平均・母分散を推定するとどうなるか? 6.15 母平均の検定(母分散既知の場合): 製品は不良品として出荷停止にすべきか? 6.16 第1種の誤り(生産者危険)と第2種の誤り(消費者危険) 6.17 母平均の推定における標本サイズの決めかた 6.18 実験の3原則(実験の反復,局所管理,無作為化) 6.19 各種推定・検定手順のまとめ 質疑・応答
受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーはオンデマンドセミナー(10日間何度でも視聴可能)となります。
※2026年1月に収録したセミナーです。
オンラインでご参加の方は、事前にこちらでZoomの接続環境をご確認ください。
スムーズな受講のため、カメラ・マイク・スピーカーの動作をご確認ください。
受講対象
・製造業で物理量に関する理工学実験
・検査・測定に携わる方
・推定などの統計解析をこれから始めてみようという方
・すでに統計解析をやっているが,原理の理解に不安のある方 など
予備知識
高校卒業程度の数学の基本的な知識
ただし、微分・積分や複雑な関数の知識は不要
習得知識
1)平均,分散,標準偏差などの値の信頼性と標本サイズとの関係を理解できる
2)母平均の推定,母平均の差の推定などの原理を理解できる
3)Excel関数を利用して,母平均の推定,母平均の差の推定などを実行できる
4)解析結果を正しく解釈できる など
講師の言葉
製造業では研究、開発、量産、出荷後対応の各工程で理工学実験や統計解析を行う必要があります。 しかし、解析の基本原理を理解していないために解析手法や適用対象を誤ったり、正しい結果が得られているのにその解釈・結論を誤ってしまうような例も少なくありません。
本セミナーでは、統計的推定・検定の基本的な手法について、Microsoft Excel(2010以降)の関数を利用して自力で解析・解釈できるようになることを目標とします。各種手法の原理的な考え方はほぼ共通なので、講義では、最も基本的な母平均の推定、母平均の差の推定に絞り、基礎知識を準備したうえで丁寧に解説します。
そのほかの手法については、独習できる詳しい解説資料とExcelサンプルファイル(Excel 2010以降でのみ動作)を配布します。
受講者の声
一つ一つの工程を丁寧に説明・解説していただきわかりやすかったです。
統計について今までイメージがしづらかったものが、用語や公式の成り立ちの説明が丁寧で分かりやすかったです。取っつき難い分野の講習内容でしたが、演習もありある程度は分かりやすかったと思います。
統計の基礎を一から学ぶことが出来た。丸棒径の計測を例にした説明が分かりやすかった。どのExcel関数に対応するか等、実践的な内容で、すぐに実務に役立てそうだと感じた。
もう少し突っ込んだ話を聞きたかったが、補足資料でフォローされており、今後自習しやすいと感じた。演習を交えた講義で、ただ聞くよりも理解しやすかったように思う。
ついていけるか心配していたが、非常に分かりやすく丁寧な解説でよかった。ありがとうございました。